留学先を決めるポイントは、まず国の情報を知ることから始まります。
基本情報、民族構成、気候、文化など国によって様々な特徴があります。
その国に興味を持つことから初めてみましょう。
カナダの魅力/特徴
国土面積世界第2位を誇る「カナダ」。
大きな魅力はカナディアンロッキーをはじめ、世界三大瀑布のひとつナイアガラ滝など雄大な自然が広がるスポットがたくさんあることです。
各都市四季折々の特色があり、日本と同じように春には桜が咲き、秋にはカナダ国旗のロゴマークでもあるメイプルリーフ(カエデ)が見事に紅葉します。
また、カナダ国内で主に話されている公用語は「英語」ですが、フランス文化の歴史背景があることから国民の多くが「フランス語」を公用語としている地域もあり、多様な文化が調和していることも魅力のひとつです。
カナダの基礎情報
面積
約998.5万平方キロメートル
人口
約3,800万人(2020年12月:Statistics Canada調査)
首都
オタワ
宗教
主にキリスト教(国民の約3分の2以上がキリスト教徒)
物価
スターバックコーヒー(トールサイズ)が約180円(≒$2.00) ※2021年1月時点
日本との時差
カナダでは計6つの時間帯があり、それぞれ時差が異なる
例)バンクーバー(ブリティッシュコロンビア州):-17時間、オタワ(オンタリオ州):-14時間
3月第二日曜日~11月第一日曜日はサマータイムが実施され、1時間進める
国土の広いカナダではエリアによって時差が異なります。
また、サマータイム実施の前後日は時計の調整を忘れないよう注意が必要です。
民族構成
みなさんはカナダの民族構成をご存じでしょうか?
かつて、イギリス、フランスの植民地化であったことから、両方の文化が色濃く残る国です。
1971年にカナダは世界で初めて「多文化主義政策」を導入した国であり、民族や人種の多様性を尊重することを意義に、全ての人々が平等に社会参加できる環境を整えました。
それでは、どのような民族構成になっているか確認してみましょう。
カナダの気候
広い国土をもつカナダではエリアによって大きく気候が異なります。
太平洋側(西海岸)の代表都市「バンクーバー」は年間を通して国内の中でも温暖で過ごしやすく、夏場は日本のような湿気のある暑さがなく乾燥して快適ですが、冬場は低温多湿で雨も多いことが特徴です。
東地区を代表するトロント、オタワ、モントリオールでは、夏場の平均気温は西海岸に比べ高く、猛暑日がないものの湿気が多く日本の夏と同じような感覚です。
冬場になると、月の平均気温が氷点下10℃近くになることもあり、市内を流れる川が分厚い氷で覆われるなど厳しい寒さとなります。
カナダの文化
各国特有の文化は生活様式、慣習、言語などの違いにより様々です。
カナダは世界で初めて「多文化主義政策」を導入した国であり、州によって英語とフランス語の2つを公用語とするなど特色があります。
「カナダ」文化の代表例を紹介していきましょう。
英語とフランス語の2つを公用語がある
カナダ全土では英語とフランス語の2つを公用語としていますが、各州ごとにそれぞれの言語を使う割合は大きく違います。
2016年に行われた国勢調査より、カナダ全土で英語を使う割合が約75.4%、フランス語が約22.8%、その他の言語が約1.8%の結果でした。
学校教育においてフランス語を第二言語として学びますが、西海岸のバンクーバーなどではほとんどフランス語は使われないものの、東地区のオンタリオ州(オタワほか)、ケベック州(モントリオールほか)ではフランス語を母国語として使う国民も多くいます。
また、英語とフランス語の両方を使う割合は国民の約17.9%と言われています。
チップの習慣
隣国のアメリカ同様にレストランなどで食事をした後の会計時に総額の15~20%相当のチップを支払う習慣があります。
近年、多くのレストランではサービス料込みのレシートを発行する傾向があるので、会計時にサービス料込みの場合、払う必要はありません。
特別なおもてなしを受けた場合は、サービス料とは別に少額のチップを渡すと良いとされています。
週末はブランチが日常茶飯事
「北米スタイル」の定番と言っていいほど、カナダ国民は朝食と昼食を兼ねた食事スタイルを好みます。
仕事が休みの週末になると、海辺のおしゃれなカフェ、レストランでは少し遅い朝食と言いながら、昼食も兼ねたボリュームのある食事をする人が多いと言われています。
移民や観光客に対しフレンドリー&ウェルカム精神
世界で初めて「多文化主義政策」を導入したことで、海外からの移民に対してとても親切なカナダ国民。
気さくに挨拶をしてきたり、困っている人に声をかけたり、優しい心を持つ国民性が多いと言われています。
しかしながら、英語があまりできない観光客の弱みに付け込んで詐欺を働くなど事件も多発していますので、各々の安全管理は怠らないように心がけましょう。
LGBTQに対し寛容な精神
LGBTQとは「Lesbian(女性同性愛者)」、「Gay(男性同性愛者)」、「Bisexual(両性愛者)」、「Transgender(生まれながらの性別を受け入れない人)」、「Questioning(自身の性自認が決まっていない人)」とそれぞれの単語の頭文字を取った略語です。
カナダでは世界で4番目に同性婚を合法化した国であり、自分らしく自由に暮らしたい国民の願いを実現させたことが話題となりました。
カナダの主な留学先
カナダ国内の主な留学都市をご紹介。
「世界で住みたい国ランキング」では毎年上位に位置する国のひとつです。
語学学校も多くあり、英語以外に専門的な分野を学ぶことができます。
バンクーバー(ブリティッシュ・コロンビア州)
カナダ国内西海岸の玄関口としてトロント、モントリオールに次ぐ国内第三の規模を持つ大都市。
港町でありながら、海と山が見事に融合し、市内中心部には木々が生い茂る緑豊かな公園もあるなど景観が良く「世界一住みやすい都市」に選ばれた実績もあります。
治安も良いことで、多くの留学生に人気の都市です。
ビクトリア(ブリティッシュ・コロンビア州)
バンクーバーの南にあるブリティッシュ・コロンビア州の州都。
19世紀半ばにイギリス領植民地となり、当時のイギリス女王の名前(ビクトリア)に因んで名付けられた都市です。
市内中心部、インナーハーバー前にある「州議事堂」や「フェアモント・エンプレス」はかつてのイギリス文化が色濃く残る街のランドマークです。
カルガリー(アルバータ州)
カナダ国内有数の観光地「世界遺産カナディアンロッキー」の玄関口としてアルバータ州の最大都市。
1988年に行われた冬季オリンピック開催以降、国内有数の大都市へ発展しました。
市内中心部には高層ビル群が建ち並び、市内のシンボル「カルガリー・タワー(高さ190.8m)」からは雄大な「カナディアンロッキー」の山々を見渡すことができます。
トロント(オンタリオ州)
カナダ国内最大の都市にしてオンタリオ州の州都。
先住民の言葉「トランテン(人の集まる場所)」が都市の名前に由来しています。
国内屈指の経済と文化の中心地であり、大手企業の本社が参入するなど、カナダ経済を支える都市のひとつです。
カナダ東側の空の玄関口でもあり、世界有数の観光地として名高い、世界三大瀑布のひとつ「ナイアガラ滝」があることで有名です。
オタワ(オンタリオ州)
ケベック州とオンタリオ州の境に位置するカナダの首都。
街の中心部は2007年ユネスコ世界文化遺産に登録された「リドー運河」をはじめ、カナダ文化の特徴がはっきりと認識できる英語圏とフランス語圏の言葉が飛び交う活気あふれる都市のひとつです。
毎年5月に開催される世界最大級のチューリップフェスティバル(Canadian Tulip Festival)では、春を象徴する花として色とりどりの100万株以上のチューリップが咲き誇り、大勢の観光客で賑わう年次イベントです。
モントリオール(ケベック州)
トロントに次ぐカナダ第二の都市にしてケベック州の最大都市。
フランスのパリに次ぐ世界第二位のフランス語圏の都市と言われ、市内中心部には英語とフランス語表記の看板や道路標識が目立ちます。
「北米のパリ」と称され、フランス文化が色濃く残る旧市街では石畳の路地、石造りの建物などかつての歴史背景を肌で感じることができます。
また、カナダのフラッグ・キャリア「エア・カナダ」の本社があることで有名です。
まとめ
留学先のひとつとして人気のカナダをご紹介しました。
国土面積が世界第2位のカナダは魅力あふれる都市がたくさんあります。
雄大な自然があることで世界有数の観光地として多くの人の憧れの場所です。
留学先の人気都市のひとつ「バンクーバー」は「世界一住みやすい都市」に選ばれるなど初めての海外留学におすすめです。
また、英語とフランス語がつかわれる国としてイギリス文化、フランス文化の両方を体感できるのもカナダの魅力のひとつです。留学先に迷ったときは、ぜひカナダを検討してみましょう。