留学を決めたきっかけ
私が留学を決めたきっかけは、学生時代に友達と行ったロンドン旅行です。
その時はたった2週間の滞在でしたが、毎日美術館や博物館に行ったり、夜になると本場のイーストエンドへミュージカル鑑賞へ行ったり、また宿泊先の人に教えてもらった近所のパブへ行き、ビールを飲みながら地元の人と会話する機会にも恵まれ、とても楽しい経験をすることができました。
旅行中は、どこへ行ってもフレンドリーな人が多く、いつかこんな素敵な街に住んでみたいという漠然とした憧れが心に残りました。
大学を卒業し就職が決まると、なかなか休みを取ることができず、海外旅行へは行くことができませんでした。
会社で数年務めた後、転職をすることにしました。会社を辞めてから次の仕事が始まるまでの間に時間があったため、その期間を利用して学生時代から憧れていたイギリスへ留学しようと決意しました。
留学生活はどうだったか
初めての留学だったので、まず最初に留学エージェントに相談しました。
社会人になってからの留学なので文法をコツコツとやるよりは、会話をするチャンスがたくさん欲しいと要望を伝えると、日本人が少ない都市を勧められました。
短期滞在なので、できるだけ英語に集中できる環境が良いと思い、ロンドンからも電車で約2時間距離で、週末を利用すればいつでも遊びに行けると考え「ボーンマス」を選びました。
学校へ行ってみてまず驚いたのが、本当に日本人どころかアジア人がいないことでした。
語学学校の生徒は全員ヨーロッパ圏からの留学生で、特にドイツ人とイタリア人、スペイン人が多かったです。
またホストファミリーも生粋のイギリス人だったため、本当に一日中英語だけを話す機会に恵まれました。
毎日授業が始まる前に、一人で通っていた学校近くのカフェのお店の人とも仲良くなり、毎朝、語学学校の宿題のチェックもしてくれました。
授業に関しては、同じクラスのヨーロッパ人留学生達がどんどん発言していくので、ついていくのが本当に大変でした。
また、クラスメイトとディスカッションをする授業も多く、英語以前に意見を持つという事の難しさに、黙り込んでしまい授業に出るのが辛くなることも何度かありました。
ホームステイ先に戻っても、当然ながらホストファミリーとのコミュニケーションも取らねばならず、あまりにも毎日が英語漬けだったので精神的に疲れてしまう時もありました。
それでも2週間、3週間と経つ内に、少しずつ英語を使うことに慣れていき、誰に対しても「分からないので、もう一度繰り返してください」と気兼ねなく言えるようになった時は、自分でも「成長したなと」感じられるようになりました。
留学での心に残る思い出
たくさんの思い出がありますが、特に印象に残っているのが、毎週末にクラスメイトと一緒に参加した、語学学校主催のエクスカーションです。
語学学校の先生がガイドとなりボーンマスからバスで移動し、地元の人しか知らない小さな観光地を訪ねたり、歴史的建造物を見て回ることができ、本当に素晴らしい経験をすることができました。
その他にも週末の夜、クラスメイトとよく行った「パブ巡り」も思い出に残っています。
イギリスの他の都市同様、ボーンマスのような小さな都市でもパブが軒を連ねていて、クラスメイト一緒に色々なパブに足を運びました。
お酒を飲みながらクラスメイトと会話したり、また地元の若者と会話するので、ここで本当に英会話が鍛えられました。
留学の経験がその後にどう生きているか
短期の留学でしたが、一日中英語漬けの環境だったため、ヒアリング力がつきました。
また滞在中はほとんど日本語話すことがなかったので、とにかく間違っていても「英語で話す」ということに慣れることができたのは、まさに留学の経験があってこそです。
留学生活を経験したおかげで、海外の人と英語で話すということに苦手意識がなくなり、帰国後はボランティアで外国の人に日本語を教えたり、簡単な英語の通訳のお手伝いをしたりとNGOを通して国際交流活動をしています。
このように短期間であっても、留学と言う特別な海外生活の経験を通して、自分の視野や行動範囲を広げることができました。
私にとって、留学生活は本当に良い経験になりました。
留学でやり残したこと
語学留学でやり残したこと、それは「クラスメイトともっと遊べばよかったと」ということです。
学校の宿題がたくさんあり、学校が終わるとすぐに図書館に行き真面目に勉強していたので、週末にしか遊びませんでしたが、他のクラスメート達は、毎晩のように パブで遊んでいました。
今になって思うと、あんなに大勢の人達と毎日英語を話すという機会は、留学生活ならではの体験だったので、もっとクラスメイトと一緒に遊べばよかったというのが、やり残したことだと思います。
また、イギリスはチャリティーなどのイベントが多いので、そのような機会にボランティアとして参加し、現地の人たちとの交流も大切にするべきたったという気持ちもあります。
留学を考えている人へ一言
私は社会人になってから初めて留学をしました。
大人になってから語学学校に入るのは、最初はとても不安がありました。
しかし現地に着いてみると、16歳から上は仕事でイギリスに来ていた50代の人までと、幅広い年齢の方々が語学学校で英語を学んでいて安心しました。
色々な国籍、そして色々な職業の人と知り合うことができ、とても充実した留学生活を送ることができました。
また、私のように短期留学の場合、机に向かって勉強をするだけでなく、クラスメイトと沢山遊ぶのも良い事だと思います。
単語の暗記や文法の勉強は日本でもできますが、英語をたくさん話すという機会は海外生活ならではです。
そして、留学は言葉を覚えるだけでなく、日本にいるだけではなかなか触れることのできない色々な国の人の考え方や価値観を学ぶことができるので、視野を広げるためにも大切な経験になります。