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自然に囲まれ、多種多様な民族や文化が行き交う国オーストラリア。
国を挙げての留学生受け入れ体制により、ビザ取得の手軽さ、そして欧米諸国と比べ学費が安いことなどから、留学の地として日本で多くの人気を集めています。
またオーストラリアには、世界大学ランキングに名を連ねる8つの名門大学、通称グループ・オブ・エイト(Group of Eight)があります。その国際的な評価の高さから、世界各国からも留学生が集まります。
本記事では、そんなオーストラリアの大学で学ぶにはどうしたら良いのか。現在通う大学からオーストラリアの大学へ編入を検討している方々中心に向けて、わかりやすく解説していきます。
まずはオーストラリアの教育制度を知ろう
オーストラリアの大学では、バチェラー(Bachelor)と呼ばれるコースを修学し、学位を取得します。
バチェラー(Bachelor)は日本の4年大学卒業の学位に値しますが、日本とオーストラリアでは大学の修学期間が違います。
オーストラリアの大学は基本3年制
日本の大学は一般的に4年制です。初めの1年間で一般教養を修学し、後の3年間で専門科目を修学する、というのが基本的な流れです。
一方でオーストラリアの大学は、一般的に3年で卒業し、学士を得られます。
なぜ日本より短い?
オーストラリアの教育制度では、一般教養は高校のカリキュラム内に十分備わっている、という理由で、大学での一般教養科目を設けていません。
よって大学は専門科目を学ぶ場となり、結果日本の大学での1年分が短縮され、3年間の修学期間となっています。
ただし例外として、その専門知識の多さ故4年以上の在学を要するコースもあります。
オーストラリア大学の学費
州や学問分野、また認知度によって異なりますが、一般的なオーストラリア大学の年間平均費用は約200万ほどです。
1科目あたりの学費は、文系科目で約35万、理系科目で約45万ほどだと言われています。
オーストラリアの大学へ編入したい!
現在通っている大学から編入し、オーストラリアの大学で学びたい。その際に、獲得済みの単位を移行すれば、オーストラリアの大学での就学期間と学費を軽減できます。
単位を移行したい場合、まずは以下の条件を満たしているか確認しましょう。
単位移行の条件
・現在在学中の大学で学んだ学問分野と、オーストラリアの大学で学びたい学問分野が一致している
・現在在学中の大学で履修した科目内容(課題、授業時間数、授業内容など)と、オーストラリアの大学での科目内容が一致している
以上2つの条件を満たしている科目は、編入の際に単位の移行ができる可能性が高いです。
重要なのは単位数ではなく、「同等の科目であるか」を念入りに確かめましょう。
単位申請の方法
オーストラリアの大学へ単位移行の申請をするには、まず在学中大学の講義概要(シラバス)の英語版を提出します。
在学中の大学に英語版のシラバスがない場合、専門の翻訳家に翻訳を依頼する必要があります。
その後肯定を受け、審査を通過した科目のみ、単位移行が認められます。
移行できた単位は、編入先の大学での再履修が免除されるため、就学期間が短縮されます。また受講する科目数が短縮されるため、学費も軽減できます。
異なる分野を学びたい場合は?
編入先の大学で新しい学問分野を学びたい場合、元の大学で獲得した単位を移行できる可能性は低いです。
そのため「編入」ではなく、「入学(進学)」の扱いになる場合も考えられます。
オーストラリアの大学へ「進学」するには
「オーストラリアの大学で、新しい学問分野を1から学び直したい。」
「高校を卒業しオーストラリアの大学へ進学したい。」
そんな方々のために、こちらではオーストラリア大学への「進学」方法を簡単に解説します。
まずはファウンデーションコースへ
オーストラリアの大学に1から進学をする場合、まずはファウンデーションコース(Foundation year) と呼ばれる、留学生向けの大学進学準備コースに通う必要があります。
上記で触れたようにオーストラリアでは、日本の大学で就学する一般教養科目を高校で学びます。
そのため、日本からの学生はこのファウンデーションコースで1年間、一般教養に当たる課程を履修する必要があるのです。
成績と英語力で決まる!
ファウンデーションコースを始めるにあたって、まずは最終学歴での成績(英語版)と自身の英語力の証明(IELTS、TOEFLが一般的)を大学に提出します。
その成績と、主に英語力をもとに、受けるファウンデーションコースの期間が決まります。
一般的には1年間、英語力次第では半年や3ヶ月、また1年以上かかる場合など様々です。
しかし、最終学歴での成績と英語力が著しく優れていることが証明できた場合、ファウンデーションコースが免除になる場合もあります。
単位移行をしての編入はできない。しかし学費を抑えたい、、
「在学中の大学での専門分野と、オーストラリアの大学で志望する専門分野が違うため単位を移行できない。でも費用は抑えたい。」という方もいらっしゃると思います。
そんな方々には、次に紹介するもう1つの進学ルートがオススメです。
オーストラリアの専門学校
オーストラリアには、ディプロマ(Diploma)コースと呼ばれる専門学校が数多く存在しています。
ディプロマコースは約1~2年の短いコースで、学費も一般的な大学より安く、年間約50~120万ほどです。
ディプロマコースから大学へ編入
ディプロマコースへまず進学し、後にそこで取得した単位を移行して、大学への編入ができます。
つまりこの専門学校で、編入先大学で志望する学問分野を履修し、専門学校修了後そこでの単位を移行する。そうすることによって、大学での就学期間を短くし、学費を抑えることができます。
出願方法は同じく、成績と英語力
ファウンデーション同様、専門学校に進学するにはまず英語版の成績と自身の英語力の証明を学校側に提出します。
ただし、ファウンデーションコースが留学生向けコースであるのに対して、ディプロマコースでは現地の学生や、その他英語が第一言語の学生達と一緒に学びます。
そのためファウンデーションコースの基準値よりも高い英語力を必要とされるので、その点を頭に入れておきましょう。
まとめ
この記事では、オーストラリアの大学で学ぶための3種類の方法、
・現在通う大学から単位を移行し編入
・ファウンデーションコースを経て進学
・専門学校で学んだ後、単位を移行し編入
を紹介してきました。
オーストラリアの大学は、このように入学へのルートを複数設けています。努力を重ねれば、世界に名を誇るグループ・オブ・エイト(Group of Eight)への入学も夢ではありません。
多くの大学や進学ルートがある故、興味がある学校やコースについて念入りに調べることが大切です。
そして自分にあった学校を見つけるために、まずは自分の希望や最終目標を考えてみると良いでしょう。
初めての留学でまずは何から始めていけばよいのかわからないといった方は、留学エージェントにまずはご相談してみることをおすすめします。