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教育や研究のクオリティーが、世界トップレベルとして有名なイギリス。
企業と同じような最先端の設備が整っているキャンパスも多く、「イギリスの大学を卒業=世界で共通するスキルが身についている」と評価されるのも納得です。
アメリカやカナダに比べると、まだまだ日本人が少ないため、勉学に集中できる環境が約束されています。この記事では、イギリスの大学のシステムを詳しく解説します!
イギリスの学位
大学で取得できる学位
イギリスの大学で取得できる学位は、次の通りです。
バチェラーディグリー(Bachelor’s Degree)
バチェラーディグリーは日本の「学士号」にあたり、イギリスの3年制大学の学習プログラムを修了したことを証明する学位です。
バチェラーディグリーの種類
- Bachelor of Arts(BA):文学士
- Bachelor of Science (BSc):理学士
その他にも、「Bachelor of Education(BEd)教育学」や「Bachelor of Music(BMus):音楽学」など、数多くの種類があります。
修了書
バチェラーディグリーを取得する前に、次のような修了書も発行されます。
- 高等教育サーティフィケート(Certificate of Higher Education /Cert.H.EまたはCertHE):大学1年目を終了した時に取得できる修了書
- 高等教育ディプロマ(Diploma of Higher Education /DipHE):大学2年目を終了した時に取得できる修了書
ファンデーションディグリー(Foundation Degree)
比較的新しい学位「ファンデーションディグリー」は「準学士」とも呼ばれ、3年制大学と企業が提携したプログラムです。
専門的で高いスキルを身につけるために、従来の大学の講義の他に、企業研修などの実践的なカリキュラムが組まれているのが特徴です。
3年制の学士課程と同等の専門知識が身につけられるため、授業はハードですが、1年早く卒業できるため、留学費を抑えられるというメリットがあります。
ファンデーションディグリーは独立した学位ですが、修了後に3年制大学の最終学年へ編入も可能です。
大学の種類と修学期間
日本の大学卒業者はイギリスの大学に直接出願できますが、高校卒業者は「ファウンデーションコース」を受講しなければなりません。
ファウンデーションコース
日本の教育課程は、小学校から高校を合わせて12年間ですが、イギリスでは、小学校が6年間、中学校が5年間、そして高校が2年間と、合わせて13年間の教育過程になっています。
日本の高校卒業後に進学を希望する場合は、イギリスの教育課程より1年間少ないことから、その期間を補うために、大学進学前に「ファウンデーションコース(大学準備コース)」を受講する必要があります。
ファウンデーションコースでは、大学で学ぶための専門的知識や、講義についていくために必要な英語力の他にも、実践的な課題レポートの書き方や、効率の良いノートのとり方など、基本的な知識も身につけることができます。
また、日本の大学卒業者であっても、英語力に自信がない方や英語能力試験のスコアが足りない方は、このコースからスタートすることも可能です。
3年制大学
世界ランキング第1位のオックスフォード大学をはじめ、誰でも一度は名前を聞いたことがある「名門」ぞろいのイギリスの大学。
イギリスにある大学は現在106校ほどで、その内私立大学が1校、残りの全ては国立大学です。
日本やアメリカの大学とは異なり、「一般教育」期間が設けられていないため、基本的に3年で卒業できます。
そのため、入学してすぐに専門分野を学ぶため、出願の時点で自分の学びたい科目を決めておくことが大切です。
また、日本の授業とは異なり、少人数のグループワークやセミナー形式が多く、ディスカッションが中心になります。
積極的に発言することが成績にもつながるので、入学前にシミュレーショントレーニングをできるだけ行いましょう。
入学方法
ファウンデーションコース
イギリス以外の国で高等学校を卒業した場合、ファウンデーションコースという「大学進学準備コース」に通うことが必須です。
受け入れる大学によって出願書類の内容は異なりますが、一般的には次の通りです。
- 英語能力試験のスコア(IELTSスコア4.5以上)
- 高校の成績証明書・卒業証明書
- 高校の先生からの推薦状
- 英作文
3年制大学
大学によって出願書類の内容は異なりますが、一般的には次の通りです。
- 大学の成績表と卒業証書
- 英語能力試験のスコア( IELTSスコア6.0以上)
- 英作文
- 推薦状:高校生の場合は担任の先生、または大学生の場合は学部の指導主任やゼミの担当教員に書いてもらいましょう
そのほかに、音楽・芸術分野では、過去の作品やポートフォリオの提出を求められる場合もあります。
イギリスの学期制
イギリスでは、トリメスター制(Trimester system:3学期制)が主流です。
成績の査定は、基本的に各学期ごとの中間テスト、期末テスト、そして学期末に提出する論文によって行われます。
大学や専攻する授業によって日程は若干異なりますが、基本的には次の通りです。
- 秋学期 9月〜12月
- 春学期 1月〜3月
- 夏学期 4月中旬〜5月
夏学期の学期末試験で落第点を取ってしまうと、夏休み中に追試が行われます。
夏休みの長さは平均的に3カ月ですが、中には5カ月ある大学もあります。
基本的に入学は9月、卒業は5月とタイミングは年に1回です。
まとめ
この記事では、イギリスの大学で学びたい方のために、
- イギリスの学位
- 大学の種類と修学期間
- 入学方法
- イギリスの学期制
を解説してきました。
イギリスの大学システムは日本やアメリカとも異なるため、きちんと事前に調べることが大切です。
間違いがないように、時間に余裕を持って、一つ一つ丁寧に確認していきましょう。
また、イギリスは教育水準の高い授業が行われるため、卒業までの道のりは簡単ではありませんが、学費が比較的安い、留学期間が短い、治安が良く住みやすい、というメリットもあります。
この記事をぜひ参考になさってください。
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